ABOUT

〔誕生のストーリー〕
幼い頃は、モノを壊すのが得意だったようだ。
買ってもらったおもちゃのピストルを家に帰るまでに壊してしまったり、何か気に入らないことがあったのか、空手チョップでガラスで指を切って4針縫ったり、今でも右手小指に縫い跡が残っています。おかげで当時、右手はこっちって覚えました。
内職しているおじいちゃんおばあちゃんの後ろ姿を見ていたのでしょう。
ボーイスカウトの頃は、ナイフや彫刻刀を使ってインディアンの顔のチーフリングをいっぱい造りました。手仕事はいろいろやってきてたんですね。

2007年6月、愛用していた携帯電話ケースの糸がほつれてきた。ネットショップで買って2年ほど毎日使ってきたベルトに通すタイプのガラケー用ケースでした。
家の近くにあるかばん修理工房のU氏に持ち込んだ。U氏は、今や全国でも屈指のマイスターと評されるお方で、日ごろからその工房に通っていた私は、迷うことなく修理を依頼した次第である。
傷んだケースを手渡すとベルト通し部分のステッチが見る見るうちにほつれてしまう。ミシン縫いとはこういうものだと説明を受ける。そこへ普段見慣れない両端に針を付けた長い糸が準備されるとほんの2、3目だけ通し、「続きは家でやりなさい。」と仰る。取り付く島もないまま持ち帰ることとなった。針を持つのは、ほぼ学校の家庭科の授業で縫い物をしてからやっていない。
初めてのことでどうしていいやら戸惑いながらも、その2、3目のお手本を手掛かりに針を進めることとなった。始めてみるとなんと心地よいものか、時間を忘れてあっという間に仕上がっていた。これこそが革細工を始めるきっかけとなった。
当時、万年筆にあこがれを持っていたこともあり、万年筆ケースを造ろうと幾度かの試行錯誤の末これぞというものが造れるようになった。時折、U師の師事も仰ぎながら、その後、携帯電話の機種変更とともにケースも機種変更となる。この世にない形にしよう。自己責任で携帯電話ケースを造ることにもなった。まさか自分が革細工することになるとはね。主にステーショナリー系の革小物を得意としています。

◯この世にないものを造っていきます。あるものならそれを買えばよい。何か工夫を加えたい。
◯見えないところこそ上質に。芯材は見えないから紙などを使うなんてことはしません。まちがった使い方しない限り長持ちするように造っています。
◯不器用なので慎重に進めていきます。細かい部分を丁寧に仕上げていきます。
◯使う人の気持ちになって造っていきます。使う方がふと目に留めた時、心に余白が生まれるようなモノを造っていきたい。

〔ヒストリー〕
2007年6月23日 ペンケース試作第1号
2007年10月13日 イタリアンベジタブルタンニン革の取り扱い開始
2007年12月13日 「豊岡鞄」の掲載用に制作(認定企業より委託を受けて出品:万年筆ケース1本挿し25、26作目)
2007年12月27日 RHODIAケース 試作
2008年2月6日 FLIP FLAP 完成
2008年4月14日 55作目yahooオークション初落札(FLIP FLAP)
2008年4月28日 FLIP FLAP Duo 完成
2009年3月23日 A5 Personal Note Cover 完成
2009年4月26日 自分用携帯電話ケース 完成
2009年4月27日 レザークラフト100作目
2009年8月4日 エキゾチックレザーLizard取り扱い開始
2009年8月9日 Schlaf ClipLizard 完成
2010年2月2日 KAMI DESIGNロゴ考案(刻印制作)
2010年2月6日 Desk Pen Stand 完成
2010年3月26日 Desk Pen Stand Duo 完成
2010年6月30日 FLAP ClipLizard 制作
2010年9月24日 Schlaf ClipLizard Yes,Fall in love 完成
2010年11月2日 FLAP ClipLizard sh 制作
2011年3月24日 FLAP Quartet 制作
2011年8月12日 カメラE-P3用 Strap 完成
2011年11月2日 Ne-Pen-Thes 完成
2011年12月20日 能率手帳COVER完成
2012年4月4日 FLAP Trio 制作
2012年7月15日 イタリアンレザーINGRASSATO取り扱い開始
2014年2月17日 能率手帳NOLTY Carell A6 カバー&ペンフォルダ 完成
2014年4月20日 Riceball UNO 完成(初ボディバッグ製作)
2014年10月11日 Bracelet Magic Braid 制作
2016年3月6日 KDマーク 考案
2016年10月26日 パスケース 制作
2016年11月18日 Ne-Pen-thes Twin 完成
2017年6月18日 Apple pencil専用FLIP FLAP 完成
2017年12月27日 Yes Fall in Love 制作
2019年2月17日 FLIP FLAP(Namiki漆) 完成
2019年6月6日 イタリアンレザープエブロ取り扱い開始
2019年7月7日 FLAP Trio V型 制作
2019年8月28日 ネオジムマグネットマカロン 制作
2020年3月22日 バネホッククリップUnity 制作
2020年4月18日 HASI HATOバネホック取り扱い開始
2020年4月30日 MASK-belt 制作
2020年6月27日 ベルギー産レザールガトー取り扱い開始
2020年8月7日 ハンドプレス機導入
2020年8月21日 L-Pass Case 制作
2020年9月24日 YORKSHINE工具導入
2021年6月8日 iPhone12ケース 製作
2021年7月7日 プエブロレザーコースター 制作
2021年8月14日 Sheath of Wonder 制作
2021年9月3日 イタリアンレザーMARGOT取り扱い開始
2021年9月4日 PEN CASE Matroska 制作
2021年9月25日 ピックケース(Ovation1861)完成
2021年11月1日 Cash Tray 完成
2021年12月29日 名刺ケース 完成
2022年1月2日 サコッシュバッグ完成
2022年1月5日 革包丁ホルダー制作
2022年3月7日 キーホルダー 完成
2022年4月10日 Sheath 完成
2022年4月10日 Ultra Shin Wallet (Slim Wallet)完成
2022年4月19日 トートバッグ完成
2022年7月4日 システム手帳ミニ6 完成
2022年7月18日 システム手帳ペンホルダーゴムバンド(リフィル型)完成
2022年7月18日 システム手帳ペンホルダーゴムバンド(ベルト型)完成
など これまでに革小物を中心に450点以上製作。

〔ポリシー〕
基本的には、セミオーダーとしています。
完成までに数日お時間をいただいております。

主にイタリアンレザーの中でもダブルショルダー革を中心に革小物を総手縫いで造っています。
天然の革には、傷や皺はつきものです。
多くのクラフターは「天然であるがゆえの革の味と捉えてください。」と前置きをされています。
KAMI DESIGNでは、極力、革のきれいな部分だけを選んで、ひとつひとつ丁寧にこだわって造っています。ただ、ベルギー産ルガトーなどショルダー革特有のトラと呼ばれる綺麗な模様を生かした素材は、部位の指定はできません。
ダブルショルダーの部位は他の部位に比べ、革の繊維がきめ細かく歪みが少ないため、どの部分を取ってもハズレが少なく安心してお使いいただける製品をつくりだすことが可能です。
一人で一貫作業をしている関係上、時間を要します。

KAMI DESIGNの設計は、フィボナッチ数列・黄金比(1:1.618)に倣っています。縦と横の比率が最も均斉のとれた長方形。それは人によって様々かもしれませんが、黄金比と 呼ばれる比が最も美しいと言われています。生命の曲線といわれるオーム貝の螺旋、ひまわりやバラなどの花の模様や松つかさの模様、ギリシャのパルテノン神殿、レオナルドダヴィンチの油彩画「モナ・リザ」など自然界や宇宙、古代から現代まで通ずる法則です。作品のデザイン制作には多くの場面でこの手法を取り入れています。

目打ちとは、糸で縫い進めていくためのガイドとして、予め穴をあけていくことです。KAMI DESIGNは、3mmピッチの目打ちをメインとして使用しています。仕上がりの美しさを追求しています。多くのクラフターは4mmを使用されているようです。1.5倍の精度と時間を要します。

糸は、カラーシニューを使ってきましたが、糸の中にアレルギー物質が含まれているものがあり、今後は色展開も多く、撚りが開かないインボンド加工+ワックス加工のMBT-WAXに移行していきます。

接着剤は、intercom社の水溶性接着剤を使っています。水溶性とは思えない強力な接着力。ノントルエン安全安心の水溶性で、有機溶剤にありがちな健康被害の心配がないと多くの欧州ハイブランドで証明されています。

造ることに重きを置いています。使う工具に拘っています。
新鋭レザー工具ブランドのYORKSHINE
・目打ち
・錐
・ヘリ落とし
・フチ捻
などを使うことによって仕上がりが格段に向上しました。刃物の切れ味は素晴らしいものがあります。

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皆様から声をかけていただけると嬉しく思います。どうぞよろしくお願いします。